６月１４日

礼拝メッセージ

「祈りのある幸せな生活」　　マタイによる福音書6章9－15節

　キリストを信じている証は「祈る」ことにある。主イエスは「天におられるわたしたちの父よ。御名が崇められますように。」で始められている祈りを弟子たちに教えられた。天におられる父、それは創造主であり、命と存在の根源者である神である。その神が崇められること、即ち、その慈しみと愛、創造の全能の力と叡智と恵みの偉大さを「告白」し「賛美」することである。神様を信じることは、神様の創造された自然の中で生かされている自分を知ることである。生かされている恵みは喜びとなり「感謝」となる。

　祈ることは、まさに、真の神を知り、神に愛されている恵みを感謝し、喜びを賛美することになる。そこには「信仰の告白」と「賛美」と「感謝」がある。神との交流が魂の生命となって息づく喜びである。これこそ、まさに「礼拝」である。礼拝とは自分を幸せにしてくれた出来事を「思い出す」こと、「記念」することである。「出来事を記念する」ことになる。クリスチャンは特に日曜日を休み「礼拝」するために教会に集まる。それは、二つのことを「記念」するためである。その一つは、「光あれ」と言う言葉で世界の創造が始められたことによる。存在と命の根源の創造の始まりを思い、神様の恵みと愛を心に深く想う時である。そして、神は、死せる神でなく活ける愛なる神として平和と希望を示し、与えるために御子イエス・キリストを「愛」の証として送られて、神を見失い、虚無と混乱に罪悪に苦しむ人類の救いとして十字架に架かり、死して復活の希望の約束を果たされた。この出来事を思い出し「記念」して日曜日に礼拝を守る。

　それは、単なる思い出しだけでなく、神の創造の恵みと人間の罪の赦しによる永遠の命への追体験を確信することにある。

　クリスチャンにとっては、それは日曜日だけでなく毎日の生活の中で「祈る」ことによって日曜日の礼拝を毎日身近に繰り返し追体験することである。この祈りによって神にある喜びと感謝が毎日の生活に生かされ、生きる生活になる。

　「御国が来ますように、御心が行われますように」という祈りが続く。「御国か来る」ことは未来のことではない。「御心」とは神の意思、神の思いが現実に表れることを願っている。言い換えれば「御国」こそ「御心」のある所である。御国、即ち、神の国、神の臨在が今、現実の生活に体験されるようにということである。神の国は未来の死後のことではなく、キリストを信じる信仰によって「神の御心」が今、信じるもの魂に現れ、恵みとして神の国を今の生活の中で生きる約束がそこに実現する。祈りの生活は、神の国を生活することになる。神に守られ、支えられ、導かれる祝福の道である。

　だからこそ「日々の生活の糧のために」祈る。「負い目を赦し合う」願いは、自らの弱さと罪深さを自覚して、一時も、キリストの道からそれることがないようにという祈りである。「誘惑」即ち、神から離れる誘惑、それる誘惑、欲情、物欲に支配され、自分を見失う誘惑から守られることを願う「祈り」が続く。不幸と絶望への防除として「祈り」は私たちを守り、力付け、鍛錬し導く力である。

　実効的な祈りは「神の言葉」聖書を繰り返し読むことにある。「真実の祈り」は「神の言葉」によって現実的ないのちとして体験する。まさに「神の言葉」聖書を拝読することから「祈り」は始まる。「神の語りかけ」を聞き、祈り、「神の回答」がいのちの言葉「神のみ言葉」から与えられる。そこに真実の祈りの礼拝が生まれることになる。

　日々の祈りの中で現実の生活の幸せが体験されると約束されている。

今週のみ言葉　　エフエソの信徒への手紙6章18節

　「どのような時にも、霊に助けられて祈り、願い求め、すべての聖なる者たちのために、
　　絶えず目を覚まして根気よく祈り続けなさい。」

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