７月１２日

礼拝メッセージ

「祝福への希望と決断」　ヤコブの手紙1章２－８節

　人の生活は決断の連続であると言えます。何事につけても「今日はどのようにしようかと」考えて行動します。毎日の生活が習慣的に決められていると何気なく意図しないで自然に生活しているように思い込んでしまうものです。些細なことですが、朝ごはんに何を食べようかと考えます。そこでいろいろなものから選択して食べます。朝ごはんと言う目的のために、その目的を果たすために色々な方法（食べ物）」を選択します。そして決めます。決断です。その食事も健康を考えて食事の内容を決め、量を決めます。

そしてその調理法を決めることになります。そして人生の節目に自分の未来の進路を決めることになります。進学や、就職、結婚、住まう家などは人の人生を決める大切な節目です。人は幸せを願って目標を積み重ねて目的を実現しようとします。その目的を選択するときは、その目的は未来にあり、それが希望です。その未来の目標が実現できると「信じる」とき、目標が「希望」となるのです。目標が実現不可能なとき、方法が見つからないとき、そのための能力や、経済力など色々なことが整わないとき困惑し、混乱し、悲嘆にくれることになります。

聖書は「わたしの兄弟たち、いろいろな試練に出会うときは、この上ない喜びと思いなさい。」（ヤコブ１：２）このような困惑と試練に出会うとき「無上の喜びとしなさい」と言っています。普通の生活では、迷い、苦しみ、戸惑うとき自分を喪失するのが落ちです。しかし、ここではその逆境が喜びの時、幸せの時と思えと言うのです。それでは何故そのように思うことができるのでしょうか。「あなたがたの中で知恵の欠けている人がいれば、だれにでも惜しみなくとがめだてしないでお与えになる神に願いなさい。そうすれば、与えられます。」（ヤコブ１：５）ここでは「知恵」の不足が決定的な困難の元であると指摘しています。愛なる神は分け隔てなく、神様の恵みと愛に基づく全能を信頼するときに解決への「知恵」が与えられると約束しています。

「神に願う」とは「神を信じる」ことが前提になっています。「いささかも疑わず、信仰をもって願いなさい。疑う者は、風に吹かれて揺れ動く海の波に似ています。」（ヤコブ１：６）疑うところには動揺があり、不安と困惑があります。真実なる神を信頼しないこと、疑うことは、人間の限界と無知の迷いの中で見通しも、希望も見えない現実を言います。さらに聖書は「疑う者は、風に吹かれて揺れ動く海の波に似ています。そういう人は、主から何かいただけると思ってはなりません。心が定まらず、生き方全体に安定を欠く人です。」（ヤコブ１：７，８）「信じる」ことが、「希望」となって「決断」がされるのです。「信仰による希望は人を欺くことはありません」（ロマ５：５）

アブラハムはウルの地方が水流の変化で生活できなくなり、その地方は混乱と不安が渦巻いていた。そのとき、神は、アブラハムにウルを出て導く約束の地へ行くように示された。神は、彼に語られた「あなたを祝福する。祝福の基とする。あなたを祝福する者を祝福する。」と言う三つの約束をされた（創世記１２：１－４）。彼は、主を信じて決断する。この決断の一歩が神の「祝福を結ぶ鍵」となっているのです。モーセもシナイの荒野で失望と諦めの日々を送っていた。

しかし、神様は彼に語られた「行け、モーセ、民を救うためにファラオの元へ」と。かって、自分の浅はかな知恵で同胞の苦難を救おうとして挫折し、栄光の座から追放された苦悩の中で全き失意の中にあった。しかし、その神の声を聞いたとき、彼は、不安と無力の中で全能の神を信じた。そして決断してイスラエルの民の解放のために旅立った。「信じる」ことは「決断する」ことであり、その決断が、神が約束される祝福の実を結ぶことになるのです。

「神から生まれた人は皆、世に打ち勝つからです。世に打ち勝つ勝利、それはわたしたちの信仰です。だれが世に打ち勝つか。イエスが神の子であると信じる者ではありませんか。」
（ヨハネⅠ、５：３，４）

今週のみ言葉　ヘブル人への手紙3章14節

　「わたしたちは、最初の確信を最後までしっかりと持ち続ける。なら、キリストに連なる者となるのです。」　

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