７月２６日

礼拝メッセージ

「心の洗浄と平安」　　ヨハネによる福音書3章１－6節

　　暑い夏が続く。暑い時は汗をかく。汗をかくと気持ちが悪い。シャワーで洗い流すと爽快である。人は身も心もきれいにすることが大切である。英語で生きる、生活するは「Live」と書く。不思議なことにこのスペルを反対にすると「Evil」となってその意味は、悪い、邪悪、悪事、不幸などの意味になる。確かに人が生きるとすれば罪深い生き方しかできないことが多い。厳密な意味で人の心は誰にも分からない。表面的には正しく、きれいであっても見えない人の心は罪深いものであるといえる。

また、ヤコブの手紙では「人はそれぞれ、自分自身の欲望に引かれ、唆(そそのか)されて、誘惑に陥るのです。そして、欲望ははらんで罪を生み、罪が熟して死を生みます。」（1：15，16）と言っている。生きることは本来、生きようとする意欲であり、誰でも楽しく、願いを満たして生きようとする。“願い”は言い換えれば“欲望”であるといえる。欲望のあるところには誘惑があると言うのである。その誘惑が罪を生むことになる。罪は、人間としてはならないことであり、人間を死ぬことを意味する。欲望の前には教養も知性も理性も役に立たなくなると言っている。

現実に、法律や経済学を極め大学の教授や検事や裁判官までも些細な罪を犯すのである。先日も法曹界の長官を経験した人が、数億のお金を詐欺したことで有罪になったと報道されている。これは社会の表面に出た一部であろうけれども人それぞれの心の中の欲望を持ち、それを心の中でコントロールしていることになる。

　イエスは言われている「人間の心から、悪い思いが出て来るからである。みだらな行い、盗み、殺意、姦淫、貪欲、悪意、詐欺、好色、ねたみ、悪口、傲慢、無分別など、

これらの悪はみな中から出て来て、人を汚すのである。」（マルコ7：21‐23）この言葉は心の中の悪い思い、欲望が罪の種であると言っているのである。人のものをほしいと思う思い抱いて、盗みとなり、人を憎むことが心の中で種となって殺人にいたることになる。異性を劣情を見ることですでに心で姦淫を犯していると指摘されているのである。ロマ書の3章10節で「正しい者はいない。一人もいない。」と使徒パウロは言う。

そして人間の生活はEvil、邪悪に蝕まれている言い、自らの深い反省の中で「わたしは、自分のしていることが分かりません。自分が望むことは実行せず、かえって憎んでいることをするからです。そういうことを行っているのは、もはやわたしではなく、わたしの中に住んでいる罪なのです。

わたしは、自分の内には、つまりわたしの肉には、善が住んでいないことを知っています。善をなそうという意志はありますが、それを実行できないからです。」（ロマ7：17‐18）と告白している。これは全ての人に当てはまる現実であるといえる。「罪が熟して死を生みます。」この言葉は罪の悲惨、混乱、破壊、殺傷、であり平安や平和を破壊するものとなる。それは地獄であり、人の生活を破壊し、絶望と不安が覆う世界である。イエスは言われた。「はっきり言っておく。

人は、新たに生まれなければ、神の国を見ることはできない。」（ヨハネ3：3）神の国、それは神が臨在されているところであり、神の御心があふれ平和と調和が現実となる国である。それには「新しく生まれ変わる」ことが求められる。聖書は「この方（キリスト）こそ、わたしたちの罪、いや、わたしたちの罪ばかりでなく、全世界の罪を償ういけにえです。」（ヨハネⅠ、2：2）罪からの解放、救いは、イエス・キリストが私のために罪を償ってくださったと信じる時に神の国、神と共にいる生活に変えられると約束している。心を洗う、洗っていただくことその日々悔い改めこそが、日々新たに生まれ変わり、愛と誠実、平安に生きる人として守られ、勝利する生活の実現に導かれるのである。

ルターは「クリスチャンの生涯は日々悔い改めの生活である」と言っている。だから、以前のような生き方をして情欲に迷わされ、滅びに向かっている古い人を脱ぎ捨て、心の底から新たにされて、神にかたどって造られた新しい人を身に着け、真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。」（エフェソ4：22‐24）

今週のみ言葉　エフェソ4章22～23節

「古い人を脱ぎ捨て、心の底から新たにされて、神にかたどって造られた新しい人を身に着け、
　真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。」

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