８月３０日

礼拝メッセージ

「ゴスペルに生きる喜び」　詩篇１４９編１－９節

　　人間の生活には音楽は欠かすことが出来ない。テレビの映像でも無声は１５秒以上続くことはできないようである。聴力障害者の方々は不幸にして音のない世界であるが、教会では手話で賛美を共にする。リズムは体で感じて手話で奏でる詩心を共感することになる。音楽はリズムとメロデーで郷愁や喜び、悲しみ、哀愁を共にする。音楽は友達と言われる理由がそこにある。人のいるところに音楽がある。

　人は大空を仰ぎ、山を仰ぎ、果てしない大海原を見るとき自然の偉大さとその美しさのゆえに感動する。生かされている喜び、自然の幸、あふれる太陽の光に感動するのが自然な人の心である。聖書は「初めに、神は天地を創造された」（創世１：１）と記している。「主の御名を賛美せよ。主は命じられ、すべてのものは創造された」（詩１４８：５）と告白している。神が森羅万象を創造された。人が自然の中で生きるようにされた。人は自然に生かされている。人は自然から離れて生きることは出来ない。地に植物は生え、花を咲かせ、実を稔らせ生き物を生かし、生き物や植物は人を生かす。創造の知恵がある。神が創造された人と自然には、人の理解を超えた不思議ないのちの知恵がある。それは神の慈しみ人を生かす神の愛がいのちとして感じられる。その感動、その感動が詩となり驚嘆となり賛美となる。賛美は創造主なる神への感謝でもある。喜びと充実がそこにはある。

しかし、神を忘れた現実には、人間は自分ひとりで生きていると思い、そこには生かされている、愛されている感動はない。創造の神と出会い、信じるとき、愛されている自分を発見する。そこに感謝と賛美が生まれる。

人は、霊的に心が塞がれ、創造の神、全ての命の根源である神を知ることは出来ず、造られた自然を神としてきた。滝や、山、大木や、太陽や月を拝んできた。人は自然を取り込み、利用して生きてきた。より豊に安心を求めて自然を破壊するようになり、自己中心に生きることを求めて争い、戦争が起こり悲劇が続いてきた。自然の中に神の恵みと愛を見つけることの出来ない人の悲劇である。イエスは言われた「わたしを見る者は、わたしを遣わされた方を見るのである」（ヨハネ１２：４５）“私を遣わされた方”とは創造主なる父としての神である。“私”すなわちイエス・キリストである。

イエスに出会った人は、父なる神を見た、すなわち、出会ったことになる。イエスは創造主にして、いのちの根源としての父なる神を現された。神様の創造は神の愛の啓示であった。人は、神から離れて神の真実である愛を見失うことになる。愛を失った人間は自己欲を愛としたときに生きることが争いと破壊、不安と猜疑の坩堝に陥ることになった。その罪深い人間の閉ざされた心を開いて救いの道を示されたのがイエス・キリストである。

「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださいました。そのことによって、わたしたちは愛を知りました。だから、わたしたちも兄弟のために命を捨てるべきです。」（ヨハネⅠ、３：１６）そして３章の２節には「この方こそ、わたしたちの罪、いや、わたしたちの罪ばかりでなく、全世界の罪を償ういけにえです」と言われているように神の愛と恵みを伝え、神を信じて悔い改めることこそ人の生きる真実の平和と救いをもたらすと教えられた。しかし、イエスに反発する人々によって理解されず、十字架に架けられて犠牲になられた。最後まで自分を迫害する人々を赦し、神の愛を示された。

神の愛こそが人を平和に生かし、希望と平安を与えることを約束された。人は愛し合うこと以外に平和と希望はないと言える。そして創造主なる神を知り、愛されている自分に出会うことが出来る。愛されている自分を知ることこそは“福音”であり“ゴスペル”である。福音、すなわちイエス・キリストを信じ、神の愛に生きる喜びである。そこに神を褒め称える歌が生まれる。それが賛美であり“ゴスペル”に他ならない。“ゴスペル”に生きる喜びを共に感謝しようではないか。ハレルヤ!!

今週のみ言葉　コロサイ３章１６節

「キリストの言葉があなたがたの内に豊かに宿るようにしなさい。
　知恵を尽くして互いに教え、諭し合い、詩編と賛歌と霊的な歌により、感謝して心から神を
　ほめたたえなさい。」

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