９月６日

礼拝メッセージ

「イエスの聖餐と命と交わり」　コリントの信徒への手紙１１章２３－２６節

　　イエス様は弟子たちとの最後の別れの食事の時にパンを裂いて弟子たちに勧めて「これはわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われ、そしてまた、杯を差し出して「この杯は、わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲むたびに、わたしの記念としてこのように行いなさい」と言われた。教会では今もこのイエス様の言葉を守って聖餐式を行っている。

「記念として行う」という言葉の「記念」は聖書の言葉でアナムネーシスといって、それは「思い起こす」ことであって、パンを頂くたびにイエス様をいつも思い起こすことを言っている。イエス様を信じることはイエス様と共に生きることであり、イエス様と共に生きることはイエス様の御心に生きる、イエス様の教え、御言葉に生きることを意味する。聖餐を受けるたびに正に、今、ここにイエス様が居られる、臨在されることを確認することである。それは単なる形式的で、象徴的だけでなく、今、正に、わたしと共に生きておられることを経験することに他ならない。

　杯を頂くことはキリストの十字架で犠牲として血を流してくださった意味を新たに思い返し「記念する」。そしてイエス様の流された「十字架の血」が何を約束されているのかを確認し、罪と破滅の人間の人生に救いと平和と幸福を回復されていることを感謝することになる。神は、御子イエスキリストを犠牲にする。かけがえのない最も大切なものを犠牲にすることによって「神の愛」を実証してくださった。

イエス・キリストを信じる人、愛する人は、神の愛に生かされ、守られ、支えられていることを認識するのである。キリストを信じない人には、神に愛されている自分が認識できない。　事実、キリストは一人の人も不幸になり、滅びることのないために救いの道を開くために犠牲を払わされた。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」（ヨハネ３：１６）

　主イエスは「私は命のパンである」（ヨハネ６：２５）と言われた。それは「世に命を与える」（ヨハネ６：３３）ためである。パンは人の命となる。キリストのパンは人の思いを支え、導き、生かす命である。キリストのパンを共に頂くとき、人々は同じ思い、同じ道に生かされる。キリストの命は神の愛である。人が、真実に神の愛に生きるとき人は一つとなり、和合と安らぎが生まれ、キリストに生きる希望が力となる。

その人を結ぶ鍵、すなわち絆こそはキリストにあらわされた十字架の犠牲の愛である。そこに神の臨在の場が現され神の国が体験される。神の国は平和であり、喜びと愛に裏付けられた平安である。「この世で生かす」ことは、消滅の死を超えて「滅びない永遠の命に生きる」神の国の約束に他ならない。　キリストを信じる人々は、キリストが最後にパンと杯を差し出して教えられた真理を繰り返し確信し、日々の戦いの中でキリストを信じる信仰を新たにして日々、キリスト共に歩み、その命のパンによって成長を目指したいものである。

「だから、わたしたちは落胆しません。たとえわたしたちの「外なる人」は衰えていくとしても、わたしたちの「内なる人」は日々新たにされていきます。わたしたちの一時の軽い艱難は、比べものにならないほど重みのある永遠の栄光をもたらしてくれます。わたしたちは見えるものではなく、見えないものに目を注ぎます。見えるものは過ぎ去りますが、見えないものは永遠に存続するからです。」（コリントⅡ、４：１６－１８）

今週のみ言葉　コリントⅡ、５章１７節

「だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、
　新しいものが生じた。」

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