１０月１８日

礼拝メッセージ

「信じる如くなる祝福」　　　マルコによる福音書１１章２２－２５節

　　人は何事にせよ、しようとすることに向かって準備をしたり、計画を実行します。学校に行く、会社に行く、市場に行くなど、乗り物に乗る、食べ物を買う、どれも目標であり、信頼して行動しています。どのような生活も行動もいちいち疑い、不安に思い、迷って、生活は出来ないことになります。人間は外から入ってくる情報を選び、選択して行動するものです。情報を信頼して反応し、決断することになります。情報が間違っていたり、悪いものであるときには様々な問題が生じることになります。また、正しい情報をありのまま受け入れられないときはその恩恵も半減することになります。

　イエス様は「神を信じなさい」、「信じて、祈り求めるものは全て得られたと信じなさい」（マルコ１１：２２，２４）と言っておられる。福音書には多くの病の人々の癒しの記事が記録されています。イエス様を信じて祈り求める人々が癒されるときに「あなたの信仰があなたを救った」と言われています（ルカ１７：１９、７：５０，１８：４２、マタイ９：１９）。これは「あなたが神を信じた“信仰”が問題を解決した」ということです。

信じるのはあくまで人間であるのです。そこで聖書の原文の言葉を見てみますと「神を信じなさい」という言葉が、ある英訳（The Interlinear Greek‐English）では「Have (the)faith of God」(神の信仰を持ちなさい)となります。あなたがどのように神様を信じているかという“信仰”が、あなたの生活と人生に祝福となって実を結ぶことになります。では神様を“信じる信仰”はどのようなものであることが祝福の実を結ぶことになるのでしょうか。

「信仰がなければ、神に喜ばれることはできません」（ヘブル１１：６）“神に喜ばれる”ことこそが信仰の鍵となります。それは、また「何が神の御心であるか、何が善いことで、神に喜ばれ、また完全なことであるかをわきまえるようになりなさい」（ロマ１２：２）という御言葉が教えています。神様が全知全能であり、愛にして聖、善にして慈しみに富みたもう神を心から信じる完全な信仰を言っています。

イエス・キリストが神の愛を表し、その真意を示されました。いまだかって神を見た人はいないのです。しかし、神を見失い、自己の欲望の世界で不安と混乱の続く悲劇的な人間のために十字架の上でキリストが犠牲となって神の愛を表し、希望と解決と救いの道を開かれたのです。キリストはどのような時にも信じる人々に神の力を表し、問題を解決に導いてくださるのです。キリストに出会うときに神が分かるのです。キリストは「わたしの名によって願うことは、何でもかなえてあげよう」（ヨハネ１４：１３）と約束されています。使徒パウロは「主を信じるものは、だれも失望することがない」と言っています（ロマ１０：１１）。

　賛美歌の作詞者で有名なファニー・クロスビーは生まれて６ヶ月の時、目にばい菌が入って眼病になり医者の手当てを受けましたが、運悪く手当ての手違いで視力を失いました。その後まもなくしてお父さんが死ぬという悲劇が続きました。お母さんが働き、おばあさんの手で育てられました。信仰深いおばあさんは毎日、ファニーに聖書のお話を聞かせ、暗記するようにしたのです。彼女は９５歳で召されましたが、覚えた聖書の御言葉を曲想に８千曲の賛美歌を書いたと言われています。

彼女は「私は、目が見えないことを通して、多くのものを見ることができるようになったのです。神への賛美を歌い、他の人々を励ますものとして用いていただけるからです。私は、世界で一番幸せな者だと思います。」と言っています。現実には苦悩と絶望に見える人生にありながら、見えない目でしっかりと神様の愛と慈しみを受け止め生ける希望と喜び、そして感謝にあふれて、人々を励まし、慰め、勇気づける生涯を送ったのです。神様は信頼し、受け入れる人に必ず祝福を持って答えられるのです。

今週のみ言葉　マルコによる福音書１１章２４節

「祈り求めるものはすべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになる。」

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