１０月２５日

礼拝メッセージ

「信じる如くなる祝福」　　　マルコによる福音書１１章２２－２５節

　　　娯楽は生活には多かれ少なかれ必要です。それは楽しみであり、息抜きでもあります。娯楽は「遊び」であり、生活のゆとりからできるものです。しかし、よく考えて見ますと「遊び」は楽しみであり、喜びを経験する満足感と言えます。「遊び」は幼児がものごころついて玩具(おもちゃ)を見て笑い、興味を持って眺めて時を過ごすことから始まります。大人を真似(まね)てままごとをしたり、友達と一緒に隠れんぼをしたり、野球をしたり、ゲームをして人間として成長します。そのようにして「遊び」で身に着けた決まりや約束を守りながら共に楽しく生活する術(すべ)が形成されていくのです。遊びやゲームは人間の自由な可能性の選択によって満足と喜びが得られます。遊びやゲームはやはり何かをやり遂げる達成感があります。それは可能性であり、創造性であるのです。

ある人は「神様は“遊ぶ”創造者である」と言っています。それは神様が素晴らしい創造主であることを言い表しています。神様ご自身の満足と喜びは“遊び”と言えば神様の無限に開かれた可能性であることを教えられます。そして「神は御自分にかたどって人を創造された。」（創世記１：２７）神様は人を御自分にかたどる、即ち、似せてお造りになったというのです。神様を信じることは神様と出会うことであり、神様の可能性に目が開かれる体験にほかなりません。それは神様の目で見て喜ばれる者に成る可能性といえます。ですから人が生きることはものを作る、商売をする、事業を営む、作物を作るといったようなことも、その結果で生活に満足と喜びを求めるとすれば、それはゲームであり、創造のわざとしての「遊び」と言えるのです。日常では仕事と遊びは違うといいますが、人間の人生そのものが創造の聖なる「遊び」と言えるのです。ウエストミンスター信仰問答書の第一問で「人生のおもな、最高の目的は、何であるか。」「人間のおもな、最高の目的は、神の栄光をあらわし、永遠に神を全く喜ぶことである。」と記しています。「神を喜ぶ」とは「神の喜びに生きる」ことであってそれが人生の目的であるのです。ゲームにはいつも期待と意外性がるのです。そこには驚きと感激があります。そしてどのような困難や試練にあっても神様の可能性に生きるときに希望と喜びが神様を信じる信仰から生まれてきます。

信仰に生きるゲームは生産的、建設的でありますが、神なくして自己欲望の人生ゲームは破壊的であり、混乱と悲惨があることになります。神のないゲーム世界は自己の欲望の渦巻く罪の世界であると言えます。神様に出会うことにより自己の内なる欲望の闇の世界を知らされ、人間が神様に生かされている存在であり、愛されている自分であることを体験して神様の愛に生きる喜びに希望を見出すようになります。

キリストは神の御子として神の愛を現されました。ご自分を犠牲にして死の道を歩み、悲劇と苦悩の中で迫害する人々を赦して神の無限の愛を示されました。その苦悩の中からキリストの復活の希望を持って無限の可能性に道を開かれたのです。現実の地獄のような試練の連続の人生にあっても、いかなるときにも神様を信じるときに無限の可能性に着る希望を与えられる約束がそこにはあるのです。

スエーデンの福音歌手のレーナ・マリヤさんは生まれたときから両腕が無く、左足がなかったのです。両親の驚きと悲嘆は測り知れないものがありました。しかし、敬虔なクリスチャンの両親は現実の中に神様の御心を求めました。その子の生涯をそのまま受け入れ、神に託された命を自然なこととしてはぐくみ育てる決心をしました。レーナさんは神の愛を持って「普通の子」として育てられた自分を「悲しいと思うことは一度も無かった」と言います。「イエス様がいつも共にいて生きる目的を与え、神様が用いようとしてくださる希望に支えられています。」と言うのです。彼女は天性の美しい声と歌唱力を与えられていました。ゴスペルシンガーとして世界的に用いられ多くの人々の慰めと救いの希望になっています。神様にあって人生はいつも可能性に開かれ、人生ゲームを勝利と喜びにあふれるものとし、いかなる人をも創造的に生かしてくださるのです。

今週のみ言葉　エフエソ１章１９節

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