１２月２７日

礼拝メッセージ

「感謝にあふれる日々」　　　ローマの信徒への手紙８章２８節

　年末になるとその年を表していると思われる一字の漢字が紹介される。今年は「新」の字が選ばれたようである。長い自民党政権が野党の民主党と変わったことが日本の社会ではある意味で革命的な変化に誰でも思えるのである。長いことしていると習慣になって表面的な流れでしか解らないことが多かったが、政変によって組織の硬直化や見えない公共投資の利権構造、公金の流用、悲しい社会格差などが浮き彫りになってきている。まれにみるゆたかな国の政治の貧困が不安と絶望感となり、じつに自殺者がこの１２年連続３万人以上になっている。人には様々な問題があるだろうが、どんな困難な時代でも人は心に支えがあるならば試練を克服できると言える。長い歴史にはどのような人にも言語を絶するような困難や試練が襲うこともあった。戦争、政変、技術革新の波、世界不況の波などがある。今もこのようなことが現実に起こっている。経済の成長には技術の革新がつきものである。尼崎の名物になっている「ランプ飴」がある。米で造る素朴な飴を相変わらず竹の皮で包んでいる郷愁を呼ぶ飴である。明治時代からランプを作って商うランプ屋さんがいた。昭和に入ると電気がいきわたりランプの需要がなくなって商売にならない。考えて飴を作って売ったのが「ランプ飴」の始まりという。そこに工夫と努力が道を開いたと言える。

聖書には「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。探すものは見つけ、門をたたく者は開かれる。」（マタイ６：７）とある。信じることは希望につながる。また、「わたしの名によって願うことは、何でもかなえてあげよう。」（ヨハネ１４：１３）とも言われている。これは「わたしの言葉があなた方のうちにあるならば、望むものを何でも願いなさい。そうすればかなえられる。」（ヨハネ１５：７）というのである。この「言葉」は、キリストの言葉である。人はどんな時にも「言葉」で心にいのちがよみがえり、勇気と力がわき、希望がわくものである。「わたしを強めてくださる方のお陰で、私にはすべてが可能です。」（フイリピ４：１３）という確信による。

今年もどの家庭にもいろいろなことが多い年であった。しかし、聖書の言葉によれば「神を愛する者たち、つまり、御計画に従って召された者たちには、万事が益となるように共に働くということを、わたしたちは知っています。」（ロマ８：２８）と言っている。「万事が益」となるというのである。キリストを信じる人にとっては喜びの時も、試練の時も、病気の時も、健康な時も、如何なる時もその人にとってはそれが「益」となる。どのような経験にも神は意味を与え、人生のメッセージとして役立たせて下さると言っている。「いついかなる場合にも対処する秘訣を下さる方である。」（フイリピ４：１２）と約束している。

クリスチャンにとって毎年の言葉は変わることなく「感謝」であると言える。感謝は、神様の恵みに生かされている確信と喜びから生まれる。「感謝」の日々の中にこそ「勝利」が約束される。第二に、「賛美」である。感謝のあるところに喜びがあり、この信仰による喜びは、神をの恵みに感謝する「賛美」になる。第３番目に、神様への「感謝」は神への語りかけであり、それは「祈り」に他ならない。今年も恵みの年であり、そして新しい年も恵みの年でありたい。祈りの生活から感謝と賛美があふれる日々が約束されている。

今週の聖書　神のなされることは皆その時にかなって美しい
（コへレトの言葉３：１１）口語訳

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