阪神チャペルセンター
  礼拝メッセージ
 
2022年2月20日
「聖所に向かって手を上げ」
詩編134編1-3節

結城キリスト教会 林 由佳師

 ハレルヤ、主の御名をほめたたえます。
いつもお祈りくださりありがとうございます。久しぶりに阪神チャペルセンターのみなさんと礼拝できることを心から嬉しく思っています。2020年(令和2年)4月にふるさと茨城県の結城キリスト教会に遣わされ、はや2年が経とうとしています。この2年は私の人生においても特別な訓練の期間ですが、世界中がコロナの感染危機の中で大きく変わりました。
結城ではいろいろな恵みが与えられ続けています。一昨年、主は非常事態宣言の中、使徒言行録を通してエルサレムからトルコ、ヨーロッパまでの霊的な信仰の旅をする教会としてくださいました。
昨年からは、自由に歌えない状況の中で、詩編を通して霊的な賛美をささげていますが、次から次へと思いがけない賛美の祝福に満たされています。
私たちは信仰によって、この感染拡大がもたらした絶望の状況の中で、聖霊はありとあらゆることを可能にする、ということに目を開かれます。集まって礼拝をささげることができないのに、離れていても心を一つにして礼拝をささげることを実現した聖霊の豊かな働きは、一つ一つの家庭を聖所として祝福しました。いつかともに教会でささげる礼拝を待つ特別な仮の場所は、イエス・キリストによるかなめ石である揺らぐことのないものの上に建てあげられているのです。
「そのかなめ石はキリスト・イエスご自身であり、キリストにおいて、この建物全体は組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となります。キリストにおいてあなたがたもともに建てられ、霊の働きによって神の住まいとなるのです」(エフェソ2:20,21)
ですから、やがて阪神チャペルセンターで集まる大きな喜びが与えられるであろうことを知っています。それがとても待ち遠しく感じるほどです。これこそイエス・キリストの本当の希望です。
「わたしは世の光である。わたしに従う者は暗闇の中を歩かず、命の光を持つ。」(ヨハネ8:12)
この時でなければ知ることはできなかった、私たち自身とイエス様、家庭と教会とのつながりが明確にされ、やがて来られる主のみくにへの道までも栄光に照らし出されます。
今日は詩編134編を通してみなさんとともに主に賛美をささげたいと思います。この詩編は、シオンで礼拝をささげるために来た礼拝者がそれぞれの地へ帰っていく時にささげた最後の賛美のようです。
シオンでは神を信じる人々が各地から集まり礼拝をささげました。
その姿は、ダビデの口をついて出たように「見よ、兄弟たちがともに座っている。なんという恵み、なんという喜び」(133編1節)でした。
喜びに満ち溢れ主をほめたたえずにいられなくなる人々の礼拝のなんと麗しいことでしょうか。みなさんがここまでささげてきた礼拝も同じ姿をしています。
 そして、神の都を後にする日がきます。礼拝者たちはそれぞれの地へ恵みを携えて帰って行く前に、祭司やレビ人、神殿で奉仕するシオンの人々に対して、感謝とともに主にある別れのあいさつをします。そして帰途につく礼拝者へ祝福を携えて無事にたどり着くよう見送る神殿の奉仕者たち、主にある礼拝以外の生活にも親しく麗しい姿が現れます。
「天地を造られた主がシオンからあなたを祝福してくださるように」(3節)。
別れの時ですら神を信じる人々はこぞって主をたたえます。シオンを去る時に最後に見かけた主に仕える人々をねぎらい、主の御名をたえず拝し、主のゆえに熱心に気を配り、聖所に向かって祈り続けることができるように励ましを送る、それが別れの挨拶となりました。どこに遣わされても、ともに主のしもべであり、兄弟姉妹です。
シオンの礼拝で受けた祝福は必ず家に持ち帰らなければなりません。この別れのやり取りは「あなたの出で立つのも帰るのも主が見守ってくださるように。今もそしてとこしえに」(詩編121:8)の約束を確信させ、信仰による共同体は一つであることを認識させます。
「祝福」という言葉は詩編の特徴的な言葉です。この詩編の最初の部分は主を祝福するために私たちを奮い立たせ、最後の部分では主の祝福が民に呼びかけられ、戻っていく地への最高の祝福として宣べ伝えられます。
この賛美の全てが祝福に満ちています。私たちは主を祝福します。
すべての祝福がそこから流れます。この詩編のように幸いな礼拝も終わりを告げ、帰るべき場所へ戻って行く時がやってきます。
再び教会で礼拝をささげることができるその日に向かって、失望に別れを告げましょう。
神の家に祝福を携えて帰るその日まで、心の聖所をしっかりと立て上げ、手を上げて祈り、声高らかに賛美をささげましょう。
離れているお互いを覚えて祝福を祈り合いましょう。
 今日皆さんはどこで礼拝をささげているでしょうか。阪神チャペルセンターの方角を確認して、やがて礼拝をささげるために集う聖所に向けてともに手を上げましょう!
主を祝福しましょう、ハレルヤ!


今週のみことば
「主の僕らよ、こぞって主をたたえよ。
 夜ごと、主の家にとどまる人々よ。
 聖所に向かって手を上げ、主をたたえよ。」
 詩編134編1-2節



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