阪神チャペルセンター
  礼拝メッセージ
 
2023年5月28日 
第4聖日ペンテコステ礼拝
「力を受ける」
使徒言行録1章8節
 今日は、主イエスの約束された御霊が降ったことを記念する、ペンテコステの礼拝です。
主イエスは全世界の贖いの為に十字架で死んでくださいました。3日目に甦って、今も生きておられる救い主です。
復活の主は、弟子たちに「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。ヨハネは水で洗礼(バプテスマ)を授けたが、あなたがたは間もなく聖霊による洗礼(バプテスマ)を授けられるからである。」(使徒1:4,5)とお命じになりました。
昇天される時には、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人になる」(使徒1:8)と約束されました。
弟子たちは、この主イエスの御言葉に従って、心を合わせて熱心に祈りました。
五旬祭の日にも、皆は集まり、心を合わせて祈っていました。
五旬祭とは、ギリシャ語ではペンテコステと言い、50日という意味です。過ぎ越しの祭りの安息日から数えて50日目に行われるのでペンテコステと言われていました。
すると、主イエスが約束された聖霊が降りました。
主の弟子たちが一つになり、集まり祈っていた時に、聖霊が降りました。
「突然、激しい風が吹いてくるような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」(使徒2:2−4)
弟子たちの上に聖霊が降りました。
物音を聞いて、大勢の人々が集まってきました。この人々は、祭りの為にエルサレムに来ていた、他国に暮らすユダヤ人たちと、異邦人の改宗者たちでした。
この人たちは、弟子たちが自分たちの国の言葉で語るので驚いたのです。
弟子たちは他国の言葉で何を語っていたのでしょうか。
この人々は、「彼らがわたしたちの言葉で神の偉大な業を語っているのを聞こうとは」。(使徒2:11)と、驚き戸惑って言いました。
聖霊を受けた弟子たちは、「神の偉大な業」を語りました。
弟子たちは、神の偉大な業、すなわち神の救いを語りました。
神はその独り子を世に遣わされて、罪の贖いの為に犠牲とされました。
人の罪はどのようにしても消え去るものではありません。旧約時代には、多くの動物が犠牲としてささげられましたが、それはきたるべきキリストの十字架の贖いの予表でした。
「すべての祭司は、毎日礼拝を献げるために立ち、決して罪を除くことのできない同じいけにえを、繰り返して献げます。しかしキリストは、罪のために唯一のいけにえを献げて、永遠に神の右の座に着き、その後は、敵どもが御自分の足台となってしまうまで、待ち続けておられるのです。なぜなら、キリストは唯一の献げ物によって、聖なる者とされた人たちを永遠に完全な者となさったからです。」(ヘブライ10:11―14)。
旧約時代には、祭司が繰り返し動物の犠牲をささげましたが、罪を除くことはできません。しかし、主イエスが御自分をただ一度、十字架でささげてくださったことで、完全な罪の贖いが完成したのです。
信じる者は誰でも罪が赦され、永遠の命をいただくことができるのです。
驚くべき神の恵みの御業が、ペンテコステの日に聖霊が注がれた弟子たちの口で、他国の言葉、異言で語られたのです。
集まってきた人々は戸惑いました。いったいこれはどういうことなのかと互いに言い合いました。また、「あの人たちは、新しいぶどう酒に酔っているのだ」とあざける人もいました。
聖霊を受けた人々は、力を受けました。
ペトロは、主イエスが逮捕され、大祭司の庭で裁判を受けていた時に、主イエスを3度も否みました。
「あの人の仲間だ」と指摘された時、大変な勢いで否定しました。
あらかじめ主イエスは、ペトロに鶏が鳴く前に3度わたしを知らないと言うと、通告されていましたが、ペトロは決してそんなことはない。あなたと一緒なら、牢に入っても、死んでも良いと覚悟していると答えました。ところが、実際には主イエスを否定したのです。
主イエスが振り返ってペトロをご覧になったとき、主イエスの言葉を思い出して、外へ出て行き、激しく泣きました。
ペトロはこのとき、自分の弱さを始めて自覚したのではないでしょうか。
ペンテコステの日に聖霊が降り、聖霊に満たされた人々は力を受けました。
ペトロは、11人の弟子たちと共に立ち上がり、声を張り上げて語り始めました。
主イエスの十字架、復活、永遠の救いを力強く語りました。
ほんの50日前までは恐れにおののいていたペトロでした。
しかし、ペトロは「このイエスを神は、お定めになった計画により、あらかじめご存じのうえで、あなたがたに引き渡されたのですが、
あなたがたは律法を知らない者たちの手を借りて、十字架につけて殺してしまったのです。しかし、神はこのイエスを死の苦しみから解放して、復活させられました。イエスが死に支配されたままでおられるなどということは、ありえなかったからです。」(使徒2:23―24)と語りました。
ペトロのメッセージを聞いた人々は心を強く打たれました。
そして、ペトロや他の弟子たちに。「兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか」(使徒2:37)と聞きました。
ペトロは悔い改めるようにと語り、水のバプテスマを受け、罪の赦しにあずかりなさい。そうすれば聖霊を受けるということを教えました。
聖霊は、ユダヤ人にも、異邦人にも、すべての者に注がれることを教えたのです。
悔い改めるとは今までの生き方の方向転換をして、主イエスを信じて従うことを意味します。
主イエスを十字架に架けることが正しいと信じていた人々は、悔い改めて主イエスを救い主として信じ受け入れました。
真の救いにあずかったのです。
この日、ペトロの説教を聞いて悔い改めたのは、3000人ほどの人でした。ただちに水のバプテスマを受けて、仲間に加わりました。
ペンテコステの日に、主の教会、エクレシアが誕生したのです。
教会は、聖霊によって生まれたのです。
主イエスは、「聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける」と言われました。その御言葉は永遠にかわりません。
今、私たちにも同じ御言葉が与えられています。
主イエスは信じて聖霊を求め祈る者に聖霊を注いでくださいます。
主イエスを信じて水のバプテスマを受けたように、聖霊のバプテスマにあずかるのです。
聖霊に満たされ、賛美に満たされ、主イエスの力に満たされます。
ペトロ達が、私たちはキリストの復活の証人ですと、証ししたように、私たちも主イエスの復活の証人として用いられます。
私たちには力はありません。しかし聖霊は力なのです。
使徒たちがエルサレム、ユダヤ、サマリア、さらに地の果てまでもキリストこそ生きておられる救い主であることを伝えたように、私たちに、それぞれが与えられているところで、宣べ伝えることが出来るのです。
私たちを信仰によって立ち上がらせ、勇気を与えて、主イエスこそ神、救い主と語らせてくださいます。聖霊の満たしを喜びましょう。
復活の主を崇めて参りましょう。

今週のみことば
「あなたがたの上に聖霊が降ると、
 あなたがたは力を受ける、
 そして、エルサレムばかりでなく、
 ユダヤとサマリアの全土で、また、
 地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」
 使徒言行録1章8節


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